予め言っておきますが、必ずしもインターネットの速度が上がるわけではありませんので注意してください。また、使用中の環境により結果が異なる場合があります。
DNSの設定を見直してみよう
一概にDNSの変更と言ってモデム側やモデム一体のホームゲートウェイ(HGW)側の変更などやり方は多々ありますが、今回はスマホ及びPC側で出来る設定を紹介したいと思います。
そもそもDNSとは?
DNSとはDomain Name Systemの略称です。普段我々が利用しているWebサイトなどはすべてIPアドレスの情報を持っています。細かい説明は省きますが、簡単に説明すると www.google.comは 216.239.32.117 というIPアドレスでアクセスできます。(コピペしてURLの欄に入れるとアクセスできます。)
その数字を覚えるのはとても面倒で難しいですよね?そこでDNSサーバーがドメイン(例: www.google.comなど)とIPアドレスを紐付けてくれているわけです。ですから我々が目にするのは数字よりアルファベットで書かれたドメインのほうが多いわけです。
Public DNS 一覧
代表的なものを2つ紹介します
- Google Public DNS (プライマリ 8.8.8.8 セカンダリ 8.8.4.4)
- Cloudflare (プライマリ 1.1.1.1 セカンダリ 1.0.0.1)
Google Public DNSとCloudflareのDNSの違いはプライバシー性にあります。Cloudflareはログを定期的に削除しているという点ではプライバシー性が高いと言えます。
一般的なISP(Internet Service Provider)の提供するDNSサーバーより大手DNSサーバーを提供している企業の方が膨大なキャッシュデータを持っており表示速度が速い場合があります。
両者に速度的な違いはあまり見られません。若干Cloudflareの方が速い気がしますが誤差の範囲でしょう。実際に両方入れてみて好きなほうを選ぶといいでしょう。他にもPublic DNSはあります。もし興味があるのなら自分で調べてみると世界が変わると思いますよ。
セキュリティ面でのメリット
Wi-FiのDNSを固定することによってセキュリティが向上するというメリットがあります。
例えば公衆無線LANなどを利用した際、自動設定になってしまうと悪意のある第三者(攻撃者)が接続先を書き換えて意図しないページなどにアクセスさせられる危険性がありますが、固定することによってそれを回避することができます。
iPhone (iOS)での設定
iPhone 11 (iOS13.3.1)を例に取ります。
設定アプリを開いてWi-Fiの項目に移動して、DNSを変更したい接続先を選択します。
変更したい接続先を選択し、上の画像のようになったらDNSの項目を選択します。
一番上の”自動”から”手動”に変えると今現在のDNSが出ます。その値を消去してから任意の値を入れ直します。
※インターネットに接続できなくなった!という症状になった方は一番最後の手順のところを”手動”から”自動”に切り替えて保存してください。
Android OSでの設定
今回はGalaxy S9+ (Android 10)を例に取ります。
設定アプリを開いて接続の項目を選択します。(機種によってはWi-Fiの場合もあります。)
次に歯車のアイコンを選択します。ない場合は長押しして設定画面を出してください。(OSバージョンによっては長押しでネットワークを変更のところを選択)
そうするとこのような画面が出てくると思います。IPアドレスの設定をDHCPから静的にしてプライベートIPアドレスを固定してください。(大抵は192.168.1.XXX←Xの値には5~255の数字を他の端末とかぶらないように入れてください。)
ゲートウェイとネットワークプレフィックス長の値は変えずにそのまま入れます。
そしてDNSの欄にそれぞれプライマリとセカンダリを入れ、保存して完了です。
今回紹介した以外にもWindowsのDNS設定も変えることができます。昨今のインターネット社会では至るところで無料の無線LANスポットがあります。攻撃者はいついかなる時も私達を狙っています。簡単ことからセキュリティ意識を高めていくことが大事でしょう。